2017年7月4日火曜日

脱原発宣言をした韓国の市民の皆さんへ(2017.6.19)

韓国の市民の皆さんへ
                                              2017年月19日

2011年の福島原発事故で、私は自分がたとえ千年長生きしたとしても経験できないであろうことを体験しました。原発事故以来時間が止まり、今なお夢の中にいる気持ちです。けれど、本当の災害はむしろ原発事故のあとに始まりました。日本政府により、緊急時に放射能の影響を予測するSPEEDIの情報は隠され、甲状腺がん防止のための安定ヨウ素剤は配布されず、福島県の学校の安全基準は速やかに20倍に引き上げられたからです。この巨大な人災は現在進行中です。
の結果、子どもたちが最大の犠牲者となりました。


 戦争の本質は価値観が平時とあべこべになることですが、福島では既に戦争は始まっています。福島の人々は日々、「見えない、臭わない、味もしない放射能からの攻撃という核戦争」の中にいて、救済を求める被害者が加害者扱いされるという価値観があべこべの世界の中にいるからです。

 知って欲しいことは、福島原発事故の悲劇が決して対岸の火事でないことです。それは脱原発宣言したあとでも同様です。原発事故は国境なき災害です。自国だけでなく、隣国と世界から原発がなくならない限り、原発事故の危険性は残るからです。「可能性」のある事故は、いつか必ず「現実」となる――これが福島原発事故で、私たちが無知の涙を流しながら悟った厳粛な事実です。だから、世界から原発がなくならない限り、原発事故から命と健康と暮らしを守る法律が必要なのです。それがチェルブイリ法韓国版です。先ごろ、福島原発事故を体験した日本のお母さんがチェルブイリ法日本版の必要性を悟り、そのために行動を起こす決意をし、その呼びかけ文を書きました。

 どうか、以下の文章をお読みいただき、韓国と皆さんの町でチェルノブイリ法の韓国版とその条例制定に取り組んでいただくことを願ってやみません。韓国でこの法律と条例が制定されることは、韓国と皆さんの町ばかりでなく、チェルノブイリ法日本版がまだ制定されていない福島にとっても大きな支援になります。


韓国の皆さんとつながって、私たち世界中の市民の力で、原発事故から私たちの子どもたちの命と健康を守りましょう。
皆さまからのご連絡をお待ちしています。
                                                法律家 柳原敏夫
チェルノブイリ法日本版の条例制定を一緒にやりませんか

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-->メッセージの韓国語版

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